OHRSについて

医学系研究科・医学部研究倫理支援室は、研究倫理水準の向上を期すべく、
2009年(平成21年)10月に新設され、研究者に対して、研究倫理支援サービスを提供しています。

研究倫理支援室のご紹介

矢冨室長ご挨拶

私は研究倫理担当の副研究科長として、開室から間もない時期から研究倫理支援室の室長を務めさせていただいております。東京大学大学院医学系研究科・医学部及び同大学医学部附属病院で行われる、ヒトを対象とした医学の研究が、ヘルシンキ宣言および各種行政指針、法令等の趣旨に添った医の倫理を遵守できるよう、当室は、日々、努力してきております。医の倫理を取り巻く社会状況が複雑に変化する中、当室も、多くの方々のご意見・指導をいただき、活動の質・量を高めてきております。
研究倫理支援室の第一義的な目的は被験者保護にあります。倫理委員会が科学的合理性と倫理的妥当性につき適切な審査を行い研究の質を担保することで、結果として被験者保護につながるものと考えます。当室は倫理委員会事務局として倫理委員会の下支えの役割を担うとともに、研究倫理支援サービスの提供、研究倫理支援職の育成や各種研修事業にも取り組んでおります。本質的に優れた研究倫理支援サービスの提供が、研究者の研究倫理レベルの維持・向上の一助となると考えます。私どもの活動が社会のためにより役立つことを祈念しつつ、今後も国内外の同様の組織をリードすべく研究倫理支援室の発展のために、スタッフとともに努力して参りたいと思っております。

東京大学大学院医学系研究科・医学部
研究倫理支援室 室長
矢冨 裕(やとみ ゆたか)

赤林副室長ご挨拶

医学の進歩はめざましいものがあります。多くの新しい治療法が次々と開発され、それらは患者さんの病気の治癒に結びついています。
しかし、これら医学の発展には、その基礎となる医学研究、そして患者さんの治療に最終的に用いるため、どうしても人を対象とした臨床研究が必要となります。
過去には、第二次大戦中に悲惨な人体実験を人類は経験しました。
実は戦後も、アメリカ・タスキギー梅毒研究など、多くの非人道的な「医学研究」が行われてきました。

その反省の元、研究倫理学が発祥し、被験者保護が強調されてきたのです。医学研究を倫理的に進めるための国際的なガイドラインが作成され、医学研究を審査する倫理委員会制度が確立してきました。日本においても、1980年代に倫理委員会が設置され始め、現在では全国での倫理委員会数は1500に達します。
しかし、医学研究をめぐる不祥事は、それでも幾度となく繰り返されてきました。ガイドラインや倫理委員会が設置されただけでは、倫理的問題が解決するわけではないのです。私はそこで、研究倫理を医学研究者と社会、双方に根付かせるメディエーターのような仕事が必要ではないかと考えるに至りました。
2008年、東京大学医科学研究所の研究倫理スキャンダル(患者さんの試料の同意なしの研究利用)を契機として、まずは東京大学の医科学研究所に研究倫理支援室、本部にライフサイエンス研究倫理支援室を設置すべく尽力しました。次いで2009年、とりわけ人を対象とした医学研究の倫理を念頭に置き、東京大学医学部に研究倫理支援室を設置するに至ったのです。東京大学総長室も、医学部も、研究倫理支援室の整備に積極的に取り組む姿勢を前面に押し出しました。その背景には、社会・患者さんには医学研究を信頼していただき、研究者には研究倫理の重要性を自覚させる目的がありました。
医学部研究倫理支援室は、研究倫理コンサルテーションを医学研究者に提供することを柱として、研究倫理コンサルテーションのプロフェッショナルの人材育成や各種研修事業に取り組みます。研究倫理支援室の業務を行いながら実感していることは、現代の医学・医療に必須な、新たなる、「研究倫理支援学」の萌芽です。この研究倫理支援の業務と学問が、医学・医療の健全な発展、そして何よりも患者さんの恩恵につながることを祈念しています。

東京大学大学院医学系研究科・医学部
倫理委員会委員長
研究倫理支援室 副室長
赤林 朗(あかばやし あきら)

研究倫理支援室のミッション

人を対象とする医学系研究における被験者の健康、権利、尊厳を守ることを第一義的な目的としており、その上で、研究者が倫理的に適切な研究を円滑に実施できるよう研究倫理支援サービスを提供しています。また、倫理委員会事務局の運営を主業務とし、研究倫理教育の企画・運営、支援業務を通じた研究者への倫理教育、研究倫理支援職を志す人材の育成を行っています。

もっと詳しく知りたい方

研究者の皆様へ

一般の皆様へ

活動内容・各部署との連携

倫理委員会事務局の運営を主業務としています。また、研究と診療の境界領域である、未承認医薬品・医療機器・医療材料等の臨床使用、高難度新規医療技術等の検討を行う新規診療等検討委員会の事務局業務も担っています。さらに、研究倫理教育の企画・運営、支援業務を通じた研究者への倫理教育、倫理審査委員の教育および研究倫理支援職を志す人材の育成を行っています。

また、文部科学省、厚生労働省等の行政への対応や、共同研究施設からの問い合わせ対応、学内他部局・倫理審査委員との調整役を担っています。特に、附属病院臨床研究ガバナンス部、臨床研究支援センター、事務部との連携は必須でありますが、適切な連携体制を築き上げており、倫理委員会事務局の円滑な運営を可能にしています。さらに、2017年4月より本格的に中央倫理委員会としての活動がスタートしました。関連施設との適切な連携が、適切な研究の実施を可能にするものと考えています。

研究倫理支援室のミッション
(研究者の皆様へ)

研究者の方々に対して、研究倫理支援サービスを提供しています。
具体的には治験を除く、全ての研究に関し、倫理申請の必要性の有無の相談から、申請書の作成支援、申請書のスクリーニング、関連する問い合わせ対応等の研究倫理コンサルテーションを実施しています。

研究者が抱える問題について、研究者の立場に立ち、研究者とともに解決する姿勢を心掛け、ユーザーフレンドリーなサービスの提供を常に心掛け活動しています。また、研究倫理支援サービスを通じ、研究者とともに学び、研究者教育に繋がるような支援を目指しております。

研究倫理支援室のミッション
(一般の皆様へ)

皆様の生活に身近なゲーム機や化粧品などの開発段階においても人を対象とする研究が行われています。
また、医学の発展には、その基礎となる医学研究、そして患者さんの治療に最終的に用いるため、人を対象とした臨床研究が必要となります。
医学・医療の領域のみならず、製造業の領域でも研究倫理についての検討が必要なのです。

皆様にはこのサイトをご覧いただいたことをきっかけに、研究倫理、医療倫理に興味を持っていただきたいと思っています。
私共は研究倫理、医療倫理について、医学・医療と社会を繋ぐ役割を担うべき存在であると考えています。

スタッフの紹介

  • 山﨑 大輔
  • 深田 真知
  • 向出 智美
  • 田邊 純生
上竹 勇三郎(うえたけ ゆうざぶろう)

役職
講師、倫理委員会事務局長

専門
研究倫理支援学、研究者支援学、医療倫理学、腎臓・高血圧内科学

学歴・職歴
2009年3月 東京大学大学院医学系研究科博士課程修了、医学博士。
2009年11月 東京大学医学部附属病院臨床試験部特任助教、
2011年11月 医学系研究科・医学部研究倫理支援室助教を経て、2015年3月より現職。

メッセージ

私が研究者支援職を志してから早いもので8年が経過しました。当室の専任スタッフが私一人であった開室当時には全く想像もできませんでしたが、現在、スタッフが総勢10名を超える組織となりました。これは、この8年でより一層、研究倫理への注目度が高まったことのあらわれであるといえます。また、昨今の研究倫理を取り巻く環境の変化は目まぐるしく、規制は強化される一方、現場が様々な面でそれに追いついていないのが現状です。私どもは、時代の変化を常に意識しながら、倫理委員会事務局の運営を主業務とし、研究倫理コンサルテーションを柱とした研究倫理支援サービスの提供、研究倫理関連の人材育成事業等にも取り組んでおります。
当室の第一義的な目的である医学系研究における被験者保護の役割を担うべく邁進するとともに、私どもの医学・医療の現場での活動を通じて、本領域の活性化が図られ、結果として、「社会に何らかの貢献ができれば」という志のもと、スタッフ一同業務に励んでおります。

渡邉 卓也(わたなべ たくや)

役職
特任助教

メッセージ

人文・社会科学系から医学系まで、幅広い研究の倫理支援を行ってきました。 まずはご相談ください。適正な研究活動の推進に精一杯尽力させていただきます。

村川 修一(むらかわ しゅういち)

役職
特任助教

メッセージ

民間企業に勤務して四半世紀。 医療機器開発を担当し、倫理委員会を立ち上げて運営管理してきました。 産学連携を通じ、日本の医療が益々発展するよう微力ながら貢献したいと思います。

松本 依子(まつもと よりこ)

役職
特任助教

メッセージ

途上国での高等教育支援、研究支援に携わってきました。
研究者と被験者(研究参加者)ひとりひとりに寄り添い、当室のサービス向上に少しでも寄与できるよう邁進して参ります。